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【詳細解説】ElonMuskがTwitter買収取りやめ示唆~SEC公式文書

みなさんこんにちは、2億FIREマンです。

本日はElonMuskがSEC公式文書でTwitter買収とりやめを示唆したらしいのでその内容をご紹介したいと思います。

今回のSEC文書は短いのでサクっと読めると思います。

はじめに

前回Twitter買収の検証を4部作で書いたのが5月2日でそれから1ヶ月経ったんですね。

millionare-fire.hatenablog.com

 

前回の結論はおおむね以下でした。

  • X Holdings I, Inc. (“Parent”), X Holdings II, Incが買収する。

  • 買収成立の場合、一株あたり54.2ドルで全株買い取る。

  • この合併(買収)合意の失効期限は2022年10 月24日。
  • 合併取りやめの違約金は10億ドル。(ただし、無条件に取りやめられるわけではなさそう。
  • イーロン及びTwitter取締役会の両社は、今後別の合併相手と協議したり、合併提案に反対票を投じることはしない。

  • Twitterの株主による承認、規制当局/法律的な承認、資金調達の満了などが条件。

  • 現時点の買収条件の正しいものは以下の原文を読みましょう。https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1418091/000110465922050686/tm2213741d1_sc13da.htm

  • 私の考える買収決定確率予想は75% (ヤマカン)

今回1ヶ月たって、雲行きが怪しくなってきたという事になります。

 

SEC公式文書とは

SECとは

SEC(Securities and Exchange Commission)は、投資家保護と公正な市場整備のため、1934年に設立された米国の市場監視機関(連邦政府機関)です。

SEC│初めてでもわかりやすい用語集│SMBC日興証券

米国の上場企業は株価に影響する事項などはSECへ適時適切に書類として開示することが求められています。で、今回Elonがやっぱ買収やーめたとか脅しをかけていて、Twitterの株価に悪影響がでそうなのでその内容が開示されたわけです。

 

その資料はSECのサイトからも確認できますし、Twitter社もIRサイトで公開しています。

investor.twitterinc.com

 

以下のようにPDFで内容が公開されています。

https://d18rn0p25nwr6d.cloudfront.net/CIK-0001418091/2fa8a02b-d097-4089-a4bc-f857d7c03916.pdf

 

公式文書の内容

では内容を翻訳していきます。

 

From: Skadden, Arps, Slate, Meagher & Flom llp (Elon側の弁護団)

To: Vijaya Gadde, Chief Legal Officer (Twitter社の法務責任者)

への書簡が公開されています。

 

2022年5月25日および5月31日付のマスク氏からデータおよび情報の開示を要求していました。それに対して2022年6月1日付でTwitterの代理人からの回答を受領しました。

 

マスク氏は、Twitterの6月1日付の回答にあるTwitterの特性に同意していません。

ツイッターは実際、マスク氏が2022年5月9日以来繰り返し要求してきた、同社のプラットフォームにおけるスパムおよび偽アカウントの評価を容易にするための情報の提供を拒否しています。

 

Twitter社の最新の回答は、単に同社独自のテスト方法に関する追加的な詳細を、文書資料や口頭での説明に変えたものであり、マスク氏のデータ要求を拒否しているに等しい。

そうでないと決めつけようとするTwitter社の努力は、問題を難解にし、混乱させようとするものに過ぎません。マスク氏は会社のいい加減なテスト方法が適切とは思えないので、自分で分析を行う必要があると明言しています。

 マスク氏が要求したデータそのものが必要不可欠です。

 

前述のとおり、買収契約のさまざまな条件に基づき、Twitter社はMusk氏が取引の完了に関連して要求するデータおよび情報を提供することが求められています。

 Twitter社のマスク氏への情報提供義務は、同社の6月1日付書簡が示唆するように、「取引の完了を促進するという特定目的」に限定されるものではありません。

 

そうではなく、マスク氏は買収契約の以下の条項に従って、情報とデータを提供する義務があると考えています。
・第6.4条 取引の完了に関係する正当なビジネス上の目的
・第6.11条 マスク氏が合理的に要求した情報を提供することを含めて、マスク氏が取引を完了するために確保する必要がある資金調達に協力するために、Twitter社は十分な協力をする必要がある。

 

マスク氏のユーザーデータに関する要求は、この2つの基準を満たすだけでなく、取引完了を促進するという意味において、Twitter社の狭義な買収契約に対する解釈さえも満たしています。

 

Twitterの将来の所有者として、Musk氏は明らかに、Twitterの事業を自分のものに移行する準備をするために必要なデータを得る権利がある。
所有権を持ち、取引資金の調達を容易にするために、彼はTwitterのビジネスモデル(アクティブユーザについて)の中核を完全かつ正確に理解していなければならない。

 

いずれにしても、マスク氏はデータを要求する理由を説明する義務はなく、Twitter社はマスク氏が要求しているデータを知る権利を侵害する新しい条件をつきつけてきているが、それに従う必要はない。

この点において、マスク氏はこう考えている。
ツイッターは明らかに買収契約で取り決められた義務に従うことを放棄していると。
また、マスク氏が独自の分析でデータが不十分であると考え、要求したデータがTwitter社により伏せられているという疑念を抱かせるものである。

 

ツイッターが公表されたスパム推定値に自信を持っているのであれば、マスク氏が独自の調査を行う事に同意しないTwitter社の姿勢が理解できない。

前回のレターで述べた通り、マスク氏はもちろん、以下を含む第6.4条に規定された制限を遵守します。
・機密保持契約を遵守すること
・買収が完了するまで、不正競争、あるいは機微な情報は活用しないこと

 

これまでのTwitter社の行動と、最新の回答から、マスク氏はTwitter社がマスク氏の情報に関する権利、Twitter社に課せられた買収契約における義務を侵害していると確信しています。

買収契約に基づきTwitter社が重大な義務違反をしていることは明らかです。
したがって、マスク氏が取引を完了せず、買収契約を破棄する権利があると考えます。

 

まとめ

世の中の新聞社の記事でみるより、ずいぶん辛辣な内容が書いてありますね。

また、この口調をみると、違約金の10億ドルなしで破棄するぜ!的な内容に読めますね。

破棄したうえで、もう少し安く買う交渉をするつもりでしょうか。

ひどいぜイーロンww

 

ちなみに初めてDEEPL使って翻訳してみたんですが翻訳内容クソでほとんど使えませんでした。法的文書とか言葉が難しいからなんだろうなあ。

 

本日は以上です。

ありがとうございました。

 

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