[東大式]データに基づく米国株研究所

東大卒のダメリーマンが2億円でFIREを目指して米国株を研究します。ファクトに基づくデータ分析は得意です。相場の過去データや経済指標のマクロ分析、myPFの公開、個別銘柄のデータ紹介などやっていきます!!

【完全?翻訳】ラリーペイジからの手紙~GoogleIPO時の投資家向けメッセージ Google研究2

導入

みなさんこんにちは2億FIREマンです。

 

本記事ではGoogle IPO当時2004年のラリーペイジからの投資家向けメッセージを完全翻訳してみたいと思います。

 

私は昔からGoogleという企業が大好きで、なぜGoogleに就職しなかったのかと学生時代を悔やんでも悔やみきれません。今から入ればって?面倒くさいので良いです。

でもgoogleの株はまだ持っていません。

そこで先週金曜日4/22Google-4.26%安となり、買いてえとなっている現状です。

いつの日かshare holderになりたいなー。

 

本記事は以下記事の続編になります。以下記事ではGoogleの歴史、小ネタ、$GOOGと$GOOGLの違いを紹介しています。

millionare-fire.hatenablog.com

 

閑話休題。ではここからは以下のAlphabetのIRで公開されている2004年IPO時のラリーペイジからの投資家向けメッセージを翻訳していきます。

abc.xyz

 

すごーく長くてお世辞にも読みやすい翻訳とも言えないので、読みたくない人は目次からまとめに飛んでください。何が書いてあったかまとめています。

 

 

実際のAlphabet社のIRページはこんな感じです。シンプルでいいですね。

 

ラリーページからの手紙

表題:Googleの株主向けの取扱説明書

ラリーページさん トリセツってどこの西野カナですか。

 

はじめに

グーグルは従来型の企業ではない。私たちはそうなるつもりはありません。非上場企業として進化してきたGoogleでは、これまでとは異なる方法でGoogleを管理してきました。私たちはまた、創造と挑戦の空気を醸成することを心掛けてきました。それは、世界中の私たちを頼りにしている人々に、公平で正確で自由な情報へのアクセスを提供することに役立ちました。

 

今、当社が株式公開に踏み切る時が来ました。この変化は、当社の従業員、現在および将来の株主、顧客、そして何よりもGoogleユーザーに重要な利益をもたらすでしょう。一方で、株式公開は、Googleの過去の成功において最も重要であり、且つ、Googleの未来に不可欠な要素を失ってしまう危険性をはらみます。そのため、Googleの独自性を促進し、保持するためのGoogleの能力を守っていくために、企業構造を構成していきます。長期的には、これが新旧を問わず、Googleとその株主の利益につながると確信しています。これから、我々の計画とその意図と価値について説明します。あなたがGoogleへの投資を検討しておられ、この手紙をお読みになっていることをうれしく思います。

 

セルゲイと私は毎年このような手紙を年次報告書に書く予定です。私たちは交代で手紙を書くので、あなたは私たちそれぞれから直接話を聞くことになります。この手紙を他の目論見書と併せてお読みください。

 

エンドユーザへ

セルゲイと私がGoogleを設立したのは、コンピュータ上であらゆるトピックに関する関連情報を即時提供できる素晴らしいサービスを提供できると考えたためです。エンドユーザーにサービスを提供することは、私たちが行うことの中心であり、私たちの最優先事項です。

 

私たちの目標は、一人でも多くの人々の生活を大きく向上させるサービスを開発することです。この目標を達成するためには、たとえ短期的な財務上のリターンが明らかでなくても、世界にプラスの影響を与えると信じていることをするかもしれない。たとえば、90以上の言語をサポートし、ほとんどのサービスを無料で提供することで、サービスをできるだけ広く利用できるようにしています。広告は当社の主要な収益源であり、当社が提供する広告は、押し付けがましく煩わしいものではなく、適切で有用なものです。私たちはユーザーに素晴らしい広告情報を提供するよう努めています。

 

私たちはこれまでのサービスに誇りを持っており、これからのサービスが世界にさらに良い影響を与えることを願っています。

長期的視点

私たちは非上場企業として、長期的な展望を大事にしてきており、それが私たちの成長に繋がりました。上場企業となっても考え方を変えるつもりはありません。外部からのプレッシャーによって、四半期ごとの市場の期待に応えるために、長期的な成長機会を犠牲にするように企業を仕向けることがあまりにも多いと思います。外部からのプレッシャーによって、企業は 「四半期決算の数字」の数字のために決算を操作することもあります。ウォーレンバフェットの言葉を借りれば、「四半期または年間の業績を 「平準化スムース」 にすることはできません。収益の数値が本社に届いたときにでこぼこしている場合は、マーケットに届く際もでこぼここしている」ものと考えられます。

 

短期的な結果を犠牲にする可能性はあるが、長期的には株主にとって最善の利益となる機会が生じた場合には、我々は長期的視点を優先します。私たちは長期的視野を大切にすることを不屈の精神を持って維持し続けます。株主の皆様には、長期的な視点を持っていただきたいと思います。

 

長期とはどのぐらいの期間なのか疑問を持たれるかもしれません。通常、プロジェクトは1~2年以内に何らかの成果を得たり、進歩したりすると予想されます。しかし、私たちはできる限りより長いスパンで考えることを大切にしています。ビジネスとテクノロジーが急速に変化している状況ですが、我々は、今何をすべきかを決定するために、3~5年のスパンでシナリオを検討しています。我々は、3~5年のスパンで、利益を最大化することを心がけています。このような戦略を検討する一方で、テクノロジー分野で複数年にわたる予測を立てるのは非常に難しいことです。

 

多くの企業は、利益をアナリストの予想通りに維持するよう圧力をかけられています。したがって、彼らはより大きく、より予測しにくい収益よりも、より小さく、より予測可能な収益を受け入れることが多いです。セルゲイと私はこれが有害だと感じていて、私たちは反対の方向に進むつもりです。

 

Googleには事業を資金調達するのに十分な現金があり、営業活動を通じて追加の現金を生み出している。これにより、コスト、チャンスへの投資、長期的な収益の最適化に柔軟に対応することが可能になります。例えば、当社の広告システムでは、双方向の収益に影響を与える多くの改善を行っています。これは、エンドユーザーの関連性と満足度、広告主の満足度、パートナーのニーズ、ターゲティング技術などの分野に当てはまります。我々は、改善活動が決算に悪影響を与える場合でも、改善を遅らせることなく即座にリリースしています。我々は、四半期決算をよくすることよりも、長期的な価値を最大化することを重視します。

 

私たちの長期的な視点にはリスクがあります。マーケットは長期的な価値を評価しきれない場合もあるため、当社の評価価値が下がることも想定されます。私たちの長期的な視点は、誤ったビジネス戦略となってしまうのかもしれません。強豪は短期的な戦略で翔さんされ、結果として強くなるかもしれない。当社への投資をお考えになる場合、私たちの長期的な視点に対するリスクを理解いただく必要があります。

 

私たちは、決算のためではなく、長期的な会社と投資家の繁栄を重視してビジネスの意志決定をいたします。

 

事業の長期的な動向を示すことはありますが、従来のような意味での業績見通しを示す予定はありません。四半期ごとに狭い範囲でビジネスを予測することはできません。当社は、株主の皆様の利益を向上させることが当社の責務であると認識しており、人為的に短期的な目標数値を設定することは、株主の皆様の利益に資するものではないと考えております。そのような予測は求められたくありませんし、求められた場合は丁重にお断りします。経営陣が一連の短期目標に気を取られているのは、ダイエットをしている人が30分おきに体重計に乗るのと同じくらい意味がないと考えます。

長期でのリスクと対価

私たちのビジネス環境は急速に変化し、長期的な投資を必要としています。私たちは、有望な新しい機会に大きな投資をすることをためらいません。

 

私たちは、短期的な決算のために、高リスク、高報酬のプロジェクトをためらうことはありません。過去の投資の中には、驚くほどうまくいったものもあれば、そうでないものもあります。このようなプロジェクトの追求が長期的な成功の鍵であると認識しており、今後も継続して追求していきます。例えば、長期的に10億ドルを稼ぐ可能性が10%あるプロジェクトにも投資していきます。現在のビジネスと比較して非常に投機的な、あるいは奇妙に思える分野に、ちょっとした投資をしても驚かないでください。具体的なリスクのレベルを定量化することはできませんが、投資対効果が高ければ、現在の事業と全くことなるプロジェクトも推進していきます。特に初期投資が現在の事業の規模に比べて小さい場合には、積極的に投資していきます。

 

従業員には、通常業務に加えて、勤務時間の20%を、Googleにとって最も有益だと角従業員自身が考えることに使うことを奨励しています。これにより、Googleはより創造的で革新的になることができます。私たちの重要な進歩の多くはこの方式ではぐくまれてきました。例えば、コンテンツ向けのAdSenseGoogle Newsも、いずれも 「20%ルール」 でプロトタイプが作られました。ほとんどのリスクの高いプロジェクトは失敗しますが、ヒントを与えてくれます。一部のプロジェクトは成功して魅力的なビジネスになります。

 

長期的に価値を最大化しようとすると、いくつかの新規プロジェクトで損失が発生し、その他のプロジェクトで利益が発生するため、四半期ごとの決算のボラティリティが高くなるリスクがあります。短期的なリスクと対価のレベルを改善できることを願っていますが、それは非常に困難です。リスクの高いプロジェクトはエキサイティングですが、当社のリソースの大部分は主要なビジネス (現在は検索と広告) の改善に投入する予定です。ほとんどの従業員は、コア領域の継続的な改善に自然に引き寄せられているため、自然とコアビジネスが改善されていきます。

経営陣の役割

われわれはGoogleを主に3名で運営している。セルゲイと私ラリーペイジはこの8年間一緒に仕事をしてきた。Googleでは5年間だ。エリックCEOは3年前にグーグルに入社しました。セルゲイと私とエリックの3人で会社を運営しています。少し変わった組織形態ですが、私たちはこの"wa"(和)でうまく仕事をしています。

 

イムリーな意思決定を促進するために、エリック、セルゲイ、およびタイムリーな意思決定を促進するために、Eric、Sergey、および私は毎日会って、ビジネスに関する最新情報を交換し、最も重要で喫緊の問題に、協力して議論を積み重ねています。意思決定はしばしば私たちのうちの一人によってなされ、他の2人は事後報告を受けるというやり方を取っています。これがうまくいくのは、私たちはお互いに絶大な信頼と尊敬を持っていて、概ね同じような思考をしているためです。私たちは長期にわたる強いビジネス関係を持っているため、3人の意見の食い違いも予想することができます。私たちは私たちの意見が食い違うときは、正しい決定が明白ではないということを知っています。重要な決定については、タスクに適した大規模なチームと問題について話し合います。意見の相違は、議論と分析を通じて、合意に達することによって解決される。

Eric、Sergey、そして私の3人は会社を経営していますが、社内に大きな対立はありませんが、健全な議論をしています。さまざまな話題が出てくると、私たちはしばしば意思決定の責任を一方に委ねます。は毎日会って、ビジネスに関する最新情報を交換し、最も重要で差し迫った問題に共同の思考を集中させます。意思決定はしばしば私たちのうちの一人によってなされ、他の人たちは後で説明を受ける。これがうまくいくのは、私たちはお互いに絶大な信頼と尊敬を持っていて、一般的に同じように考えているからです。私たちの長期にわたる強い仕事上の関係のために、私たちはしばしば3人の意見の違いを予測することができます。私たちは私たちが同意しない時、正しい決定が明白ではないということを知っている。重要な決定については、タスクに適した大規模なチームと問題について話し合います。意見の相違は、議論と分析を通じて、合意に達することによって解決される。エリック、セルゲイ、そして私ラリーペイジの3人は会社を経営する中で社内に大きな対立はありませんが、健全な議論を積み重ねています。さまざまな問題が出てくると、私たちはしばしば意思決定の責任を3人のうちの誰かに委ねます。

 

私たちは、セルゲイと私のビジネス運営を手助けするために、ビジネス経験豊富なエリックを招聘しました。エリックはSun MicrosystemsのCTOでした。エリックは過去にはNovellのCEOも務め、コンピュータサイエンスの博士号も取得している。Googleの科学技術文化を考えると、これは非常に珍しく重要な組み合わせだ。この3人のパートナーシップは非常にうまくいっており、今後も継続することを期待しています。私たち3人が判断を共有し、より多くのエネルギーを得られたことは、Googleに大きな利益をもたらしてきました。

 

エリックはCEOの法的責任を持ち、副社長と販売組織の管理に専念しています。セルゲイは技術およびビジネス取引に注力している。私ラリーは技術とプロダクト管理に注力しています。私たち3人は、会社の全体的な経営やその他の変動するニーズにかなりの時間を費やしています。また、Googleの経営を監督する取締役会も設置されています。財務、営業、エンジニアリング、人事、広報、法務、製品管理などの分野で日々の業務を管理する有能なエグゼクティブスタッフがいます。私たちは非常に幸運なことに、会社を今日のように成長させた才能ある経営者を有しています。彼らの会社運営は称賛に値します。

会社組織

我々は長期的に安定した企業組織を構築しています。Googleに投資することは、普通ではない長期的な投資となります。特にセルゲイと私のチーム、そしてわれわれの革新的なアプローチへの投資となります。

 

私たちはGoogleが重要な意義のある存在になることを望みます。それには時間と安定性と独立性が必要です。私たちは、合併と敵対的買収を繰り返してきたメディア業界とテクノロジー業界の良い部分を参考にしてしました。

 

株式公開への移行に伴い、外部の第三者Googleを乗っ取ったり、影響を与えたりすることが困難になるような企業体制を構築しました。これにより、これまで強調してきた長期的かつ革新的なアプローチに経営陣が容易に従うことができるようになります。この構造はデュアルクラス議決権構造と呼ばれ、目論見書に別途記載されています。当社が発行するAクラス普通株式は一株につき一票、Bクラス普通株式は現在の株主の多くが一株につき10票の議決権をもっています。

 

この構造によって、Google株の所有者が変わっても、私たちのチーム、特にセルゲイと私ラリーがGoogleの意志決定と運命に寄与することができます。IPO後、セルゲイ、エリック、そして私がグーグルの議決権の37.6%を所有し、経営陣と取締役たちがグループとして議決権の61.4%を所有することになります。新たな投資家はGoogleの長期的な経済的将来を完全に分かち合うことになるが、彼らの議決権を通じてGoogleの戦略的決定に影響を与えることはほとんどできません。

 

このような構造はテクノロジー企業では珍しいが、同様の構造はメディアビジネスでは一般的であり、非常に重要である。ニューヨークタイムズワシントンポストウォール・ストリート・ジャーナルのダウ・ジョーンズは、いずれも同様の2クラス所有構造を持っています。マスメディアは、これらの企業がデュアルクラスの所有権を持つことで、四半期決算の変動にもかかわらず、重要なニュース報道に中核的かつ長期的な関心を集中させることができると指摘しています。Berkshire Hathawayは、同様の理由でデュアルクラス構造を採用しています。企業のコアバリューを長期的に向上させるという観点からは、この構造が明らかに有利であったと考えています。

 

純粋に経済的な観点からは、2クラス構造が企業の株価に悪影響を与えていないことを示す学術研究もあります。一方で、2クラス構造が株価に悪影響を与えていると結論付けられている研究もあり、Googleではそうならないと断言することはできません。各クラスの株式は、同一の経済的権利を有し、議決権のみが異なるものです。

 

グーグルは非上場企業として成長してきました。われわれは、この2クラス構造によってい、上場企業であるGoogleが非上場企業であることの多くの利点を維持できると考えています。2クラス構造を好まない投資家もいることは理解しています。われわれの2クラス構造は、われわれに利益をもたらす行動を取る能力を与えてくれますが、Googleの株主全体にはそうではないと考える人もいるかもしれません。このような観点から慎重に検討した結果でして、当社も取締役会も軽々しく決断を下したわけではありません。新しい投資家を含め、Googleに関わっているすべての人がこの仕組みから恩恵を受けると確信しています。ただし、Googleとその株主がこれらの意図された利益を実現できない可能性がある点には注意いただくようお願いします。

 

また、最近取締役会を拡大し、新たに3名の取締役を加えました。John Hennessyスタンフォード大学の学長で、コンピューターサイエンスの博士号を持っています。Art LevinsonはGenentechのCEOで、生化学の博士号を持っています。Paul Otelliniは、Intelの社長兼COOです。私たちは,3名の取締役の力量と経験にワクワクしています。

 

当社には、Googleのミッションに情熱を傾け、Googleの成功に責任を負う世界クラスの経営チームがあると確信しています。この2クラス構造による安定性によって、当社は独自の文化を維持し、Googleの血を引く有能な人材を引き付けて維持することができると確信しています。私たちは、自分たち、自分たちのハードワーク、愛社精神、創造性が、安定性と長期的視野を持った会社によって、十分にケアされることを確信しています。

 

当社に投資していただける皆様は、潜在的にリスクの高い長期的な賭けを当社、特にセルゲイと私にしていることになります。セルゲイ、私ラリー、エリック、そして残りの経営陣は、私たちの個人および集団的な利益が、Googleを支援することを選んでくださった新しい投資家たちの利益と深く結びついていることを認識しています。セルゲイと私は長期的にGoogleにコミットしています。Googleのチームメンバーも、長期的な成功に向けて並外れたコミットメントを示してくれています。継続的な努力と幸運があれば、このコミットメントは続き、繁栄するでしょう。

セルゲイと私がGoogleを設立したとき、われわれはGoogleが現在の規模と影響力に達することを願っていたが、予測していませんでした。私たちは、人々が情報を効率的に見つけることを客観的に支援することに強い関心を持ち続けてきました。また、世界中のすべての情報を検索し整理することは、公共の利益に関心を持ち、信頼できる企業が行うべき非常に重要な仕事であると考えました。私たちは、うまく機能している社会は、質の高い情報への豊富で、自由かつ公平なアクセスを持つべきだと考えています。したがって、Googleは世界に対する責任があると考えています。2クラス構造は、この責任を確実に果たすのに役立ちます。この責任を果たすことで、株主の皆様に一層の価値を提供できると考えています。

IPOの公募価格と割当て

規模の大小を問わず、公平なIPOプロセスを確保することが重要です。また、Googleとその現在の株主にとって良い結果を達成することも重要です。これを受けて、当社は全株式をオークション形式でIPOすることにしました。事業や株式市場の変化に応じて合理的に動く、効率的なグーグルの時価総額を反映した株価を目指します。(オークションのプロセスについては、この目論見書に別途詳しく記載します。)

株式公開に踏み切った多くの企業は、長期的には彼らとその投資家に損害を与えるような、理不尽な投機、小さな初期株価変動、そして株価の乱高下に苦しんできました。私たちは、オークション形式のIPOがこれらの問題を最小限に抑えると信じていますが、そうなる保証はない点にご注意ください。

オークションは米国ではIPOとしては異例のプロセスです。オークション・ベースの広告システムに関する私たちの経験は、IPOのためのオークション設計プロセスに役立ちました。株式市場のように、人々が配分より多くの株式に入札したり、高い価格で入札すると、IPO価格は高くなります。もちろん、入札者が足りなかったり、入札価格が安ければIPO価格は下がります。これは単純化した話ではあるものの、本質です。私たちの目標は、IPO時とその後のマーケットにおける私たちの株式の価格が、効率的な市場価格、つまり合理的で情報に通じた買い手と売り手によって設定された価格を反映するようにすることです。IPO後の数日間で比較的安定した価格を実現し、IPO時に買い手と売り手が効率的な市場価格を教授できることを目指しています。私たちはこの結果を達成すために努力しますが、もちろん成功しないかもしれません。比較的安定した市場価格を達成するという当社の目標は、Googleが当社の引受会社とともに、新規公募価格をオークションの清算価格よりも低く設定することを決定する結果となる可能性があります。

当社は、IPO時およびその後の投資家の需要を満たすのに十分な株式の供給を目指しています。当社は現在の株主に対し、株式公開の一環として株式の一部を売却することを検討するよう促しています。これらの株式は、同社が販売する株式を補完して投資家に供給し、より安定した価格を提供することを期待している。セルゲイと私ラリーは現在、IPOで当社の株式の一部を売却することを計画している。現在の株主が売却すればするほど、株価が不当に低くないと考える可能性が高くなる。株式の供給は、オークションの清算価格に影響を与える可能性が高い。売却される株式の数は、高い価格では大きく、低い価格では小さくなる可能性が高いため、投資家は現在の株主がどの程度IPOに伴い株式を売却するか知りたいでしょう。私たちは随時、それらの情報について市場とコミュニケーションを図っていきます。

当社のIPOは、小規模投資家と大規模投資家の両方を対象とするように設計されていますが、 「オークションプロセス」 に記載されているさまざまな理由により、すべての関心のある投資家が当社のIPOで株式の割り当てを受けることができるわけではありません。

私たちは、長期的に投資していただけることを願っています。グーグルのIPO直後にグーグル株を売却して利益を得ようすべきではありません。Googleの株価がIPO時及びその後に長期的に維持されないと考える方は、当社には投資しないでください。長期的に見ても、グーグルの株価が下落する可能性もあります。

私たちは、株主の皆様へのIR情報の開示に努めます。目論見書、特にリスク要因のセクションをよくお読みください。価格を気にしない短期的な投機は、特に私たちのオークション構造では、あなたのお金が失われる危険性がありあmす。特に、私たちのオークションを通じてGoogleに投資すると、IPO後にあなたの投資の価値が大幅に下がる可能性があることに注意してください。

Googlers

「Googler」 と名付けられた従業員がすべてです。Googleには、卓越した技術者やビジネスパーソンの才能を引き付け、活用する能力があります。私たちは幸運にも、多くの創造的で、信念を持ち、勤勉なスターを採用してきました。今後、さらに多くの人材を採用したいと考えています。私たちは彼らに恩賞を与え、大切にします。

従業員には、無料の食事、医師、洗濯機などのユニークな特典を提供しています。これらには長期的な利点があると考えています。このような特典を削減するのではなく、増やすことを私たちに臨んでください。従業員の時間を大幅に節約し、健康と生産性を向上させることができる福利厚生に関しては、ケチる必要はないと我々は考えています。

優秀な従業員を多く所有していることが、今日の我々を作っています。Googleには優秀な社員がいるので、コンピューター・サイエンスのほぼすべての分野で素晴らしい仕事ができています。当社は製品の品質が最優先される非常に競争の激しい業界にいます。才能ある人々がGoogleに惹かれるのは、私たちが彼らに世界を変える力を与えているからです。Googleには膨大な計算リソースと分散コンピューティングがあり、それによって個人が違いを生み出せます。私たちの職場には、従業員が貢献し、成長できる重要なプロジェクトが沢山あります。才能ある勤勉な人々がGoogleへの貢献によって、十分な対価を受けられます。また、世界をより良い場所にする機会を教授することができます。

Don’t be evil 邪悪になるな

邪悪になるな。たとえ短期的な利益を見送ったとしても、世界のためにより良いことをする企業の方が、長期的に見て株主に恩恵があると考えています。これは私たちの文化の重要な側面であり、社内で広く共有されています。

Googleのユーザーは、われわれのシステムを信頼して、医療、金融、その他多くの重要な意思決定に役立てています。私たちの検索結果は、私たちが知っている最高の生成方法です。それらは公平で客観的です。お金をもらって検索結果を変更することは断じてしません。また、関連の高い広告を表示し、分かりやすい分類を心がけます。これは、広告がクリアで、記事の内容が広告主の支払いに影響されない、正しい新聞社の姿と似ています。私たちは、人々がお金を払って見る情報ではなく、誰もが最高の情報や研究にアクセスできることが重要だと考えています。

世界をより良い場所にする

私たちはGoogleを世界をより良い場所にする機関にしたいと願っています。そのためには、株主、従業員、顧客、取引先に対する責任を常に意識しなければなりません。Googleの製品によって、Googleは世界中の人々と情報を無料でつなげています。効率的な1ギガバイトGmailアカウントを無料で提供するGmailなど、他の強力なサービスを追加しています。Gmailのターゲティング広告がGoogleに対するネガティブな認識につながることを懸念する声があがっていることは認識しています。

しかし、われわれはGmailがユーザーのプライバシーを保護していると確信しえちます。「Gmail」 のようなサービスを無料で提供することで、デジタルデバイドの解消に貢献したいと考えています。AdWordsはユーザーと広告主を効率的に結びつけ、両者を助けています。AdSenseは、膨大な数のオンラインWebサイトに資金を提供し、他の方法では公開できなかった著者を支援しています。昨年、私たちはGoogle Grantsというプログラムを創設し、環境、貧困、人権などの問題に取り組む何百もの非営利団体に無料の広告を提供しています。

そして今、私たちはグーグル財団を設立すしようとしています。私たちは、従業員の時間、そしてGoogleの株式と利益の約1%を何らかの形でこの財団に提供するつもりです。私たちは、この組織が世界の一番大きな問題に対して野心的なイノベーションと多大なリソースを提供することによって、世界全体の影響力という点で、いつの日かGoogle自身を上回ることを願っています。

まとめ

グーグルは従来型の企業ではありません。エリックとセルゲイと私ラリーは、Googleを従来とは異なるやり方で運営し、非上場企業として培った価値観を上場企業としての将来に適用するつもりです。当社の使命と事業内容は、この目論見書の残りの部分に記載されています。この情報をよくお読みください。各四半期でのスムーズな収益を目指すのではなく、長期的に最適化していきます。私たちは、選別されたハイリスク、ハイリターンのプロジェクトをサポートし、プロジェクトのポートフォリオを管理します。

私たちはCEOのエリックと共同で会社を運営します。私たちは、株主の皆さまに対する受託者としての責務を自覚し、その責務を果たします。今後も創造的で意欲的な新入社員の獲得に努め、株主の皆様のご支援を賜りますようお願い申し上げます。私たちは 「邪悪にならない」 という私たちの原則に従い、ユーザーの信頼を保ち、検索結果に対する支払いを受け付けないようにします。私たちには、安定性と独立性に偏った2クラス構造があるため、投資家の皆様は、セルゲイと私ラリーと我々のチームに投資資金を託すことになります。

このレターでは、私たちのIPOオークションの方法と、すべての投資家のための安定性とアクセスへの私たちの願いについて話しました。長期的に投資する投資家をのゾンでいることについて記しました。最後に、優秀なGoogle社員を引き留め、最終的にGoogleの成功につながるような理想的な職場環境を作りたいというわれわれの願いを述べました。

私たちは投資家の疑問に答えようと全力を尽くしました。しかし、今後のIPOの過程では法的な制約があるため、質問に受け答えすることはできません。私たちは、新しい投資家であるあなたとの長く、そして希望に満ちた関係を期待しています。当社をご理解いただくためにこのレターを書きました。

当社は世界中のユーザー、ユーザーのコミュニティ、当社ネットワークのウェブサイト、広告主、投資家、そしてもちろん従業員に対して強いコミットメントを持っています。セルゲイと私、そしてチームは、Googleを長期的に成功させ、世界をより良い場所にするために全力を尽くすつもりです。

 

まとめ

いやー、長かったですねぇ。疲れました。てかChromeで右クリックして日本語に翻訳とすれば済む話だったのかもしれない。。

そして正直英語の方が読みやすい説もある。

でも自分としては理解が深まった気がします。そして翻訳ってソフト使っても言い回しが難しいですね。
読んだ結果を纏めると大体以下ぐらいでしょうか。

  • 四半期決算は気にしない、長期的視座で経営していく。
  • ラリーペイジとセルゲイブリンとエリックシュミットでタッグを組んで経営していくのでよろしく
  • クラスA,クラスB株式という2クラス構造の株式とする。
  • 従業員は大切、投資家は従業員の福利厚生をケチるな。
  • 検索結果が、お金や不正に支配されてはならない。

 

 

↓2022/04/27 朝6:00~ AlphabetのEarningsCallです。早起きして観ましょう!!!Youtubeでやられるとかいいですね!!さすが!!

 

こんな本が読みたくなってきちゃっいました。Google面白いなぁ。

 

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